Q.利息付きの金銭消費貸借契約上の借主が期限前に一括弁済した場合、貸主は、借主に対して受け取れるはずであった利息の支払を請求することができますが?
A.期限前に借主から貸主に対する一括弁済がなされた場合、貸主は、借主に対して受け取れるはずであった利息の支払を請求することができるのか否かについては、次のように見解が分かれています。
A.「利息の支払を請求できるとする見解」
この見解では、期限前に借主から貸主に対する一括弁済がなされた場合には、貸主は、借主に対して得べかりし利益を請求できると考え、借主に対して受け取れるはずであった利息の支払を請求できるとされます。
B.「利息の支払を請求できないとする見解」
この見解では、期限前に借主から貸主に対する一括弁済がなされた場合には、その時点で貸主は、借主へ元本を利用させていないことから、貸主は、借主に対して受け取れるはずであった利息の支払を請求することができないとされます。
上記のように利息の支払を請求できるのか否かについて、見解が分かれ、解釈上の疑義が生じるため、金銭消費貸借契約において、次のような形で対応することがあります。
A.の見解を採った場合
⇒B.の見解を踏まえ、得られるはずであった利息の一部を違約金という形で貸主が借主へ請求できる旨の条項を規定します。
B.の見解を採った場合
⇒得られるはずであった利息の全額について、貸主が借主へ請求できない旨の条項を規定します。